日本人の多くが銀行預金、貯金を選ぶ理由

お金を増やす

日本人、特に現在の高齢者が銀行預金に多くの資産を預ける傾向は、歴史的、文化的、経済的な要因によるものです。

特に、戦後の経済成長期やバブル崩壊後の経験が、この行動に大きな影響を与えています。

ここでは、銀行預金の割合が多い理由をいくつかの観点から詳しく見ていきましょう。

1. 戦後の経済成長と高度経済成長期

日本の現在の高齢者にとって、戦後の混乱期とその後の高度経済成長期は非常に重要な時代でした。

戦後の経済復興期、銀行は安定した経済成長を支えるために大きな役割を果たし、人々は「貯蓄が美徳」という価値観を持ち始めました。

この時代には、定期預金や普通預金に預ければ利息が高く、リスクを取る必要がないとされていたため、多くの人が銀行預金に頼るようになりました。

高度経済成長期(1950年代〜1970年代)には、銀行に預けることで確実に資産を増やすことができるという信頼感が広がりました。

この時期に若者であった現在の高齢者たちは、銀行預金が最も安全かつ信頼できる資産運用方法だと信じて育ってきました。

2. バブル経済の崩壊とリスク回避志向

1980年代後半から1990年代初頭にかけてのバブル経済の崩壊は、多くの日本人にとって大きなトラウマとなりました。

バブル期には株式や不動産が急騰し、多くの人々が投資に熱中しましたが、バブル崩壊後に株価や地価が急落し、多額の損失を被った人が続出しました。

この経験から、リスクを伴う投資に対する警戒心が強まり、「預金は安全」という認識が一層深まったのです。

特に現在の高齢者は、バブル崩壊の痛みを直接経験した世代であり、リスクを取ることに対する強い抵抗感を抱いています。

株式や投資信託などの金融商品に比べ、銀行預金は元本が保証され、利息も少額ながら確実に受け取れるため、高齢者は安心して預金に頼る傾向があります。

3. 金融リテラシーの不足

日本では、欧米に比べて金融教育があまり進んでいないと言われています。

特に高齢者世代は、株式や投資信託、外国為替などの金融商品に関する知識が不足していることが多く、リスクを伴う投資よりも、預金というシンプルで分かりやすい手段を選びがちです。

また、銀行が提供する金融商品以外に触れる機会も少ないため、リスクとリターンのバランスを取った資産運用についての理解が深まらず、結果として預金に資産を集中させる傾向が強くなります。

4. 安定志向と将来不安

日本社会全体に安定志向が根強くありますが、特に高齢者は将来への不安から、資産を安全な形で保有しようとする傾向が強いです。

年金や医療費、介護費用など、老後の生活にかかる費用に対する不安が大きく、資産を減らさないようにするために、銀行預金のような元本保証がある金融商品を選ぶことが多いです。

また、日本は低金利時代が長く続いているため、預金による利息収入は少ないものの、資産が減るリスクを避けたいという考えが優先されがちです。

リスクを取って資産を増やすよりも、元本を維持することが重要視されるのです。

5. 文化的背景としての「貯蓄の美徳」

日本の文化には、「貯蓄は美徳」という考えが根強く存在します。

戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、家計の貯蓄率は非常に高く、家族や社会全体の安定を図るために、貯蓄を奨励する風潮がありました。

この影響を強く受けた現在の高齢者は、投資よりも貯蓄を優先する傾向があります。

また、日本では一度に大きなリスクを取るよりも、堅実に少しずつ財産を増やしていくことが良しとされる価値観が浸透しています。

このような文化的な背景も、年配者が銀行預金を好む理由の一つです。

6. 銀行への強い信頼感

日本の銀行は、長い間安定した金融機関としての地位を確立してきました。特に地方銀行や都市銀行は、地域社会との結びつきが強く、地元の人々からの信頼も厚いです。

銀行は経済の基盤を支える重要な存在であり、特に年配者にとっては、銀行に資産を預けることが「安心・安全」の象徴とされてきました。

また、バブル崩壊後も日本政府や日銀による金融政策が安定していたため、銀行が破綻するリスクは非常に低いと認識されています。

そのため、金融商品に対する信頼度の高い銀行に資産を預けることは、最も安全な選択肢であると考えられているのです。

まとめ

日本の年配者が銀行預金の割合を高く保つ理由は、戦後の経済成長期からバブル崩壊後のリスク回避志向、さらには金融リテラシーの不足や文化的背景、将来への不安など、さまざまな要因が絡み合っています。

しかし、現在の銀行預金、貯金=リスクは0なのかというとそうではありません。

昔の時代は銀行預金では2~3%、定期預金では5~6%の利息が貰えていました。

しかし、今は違います。

今の低金利時代での銀行預金ではインフレによって実際のお金の価値は少なくなっていきます。

10年前の価格と今の価格を比較してください。

10年前に10,000円で買えたものが今はいくらになっていますか?

10年前に銀行預金をした10,000円は今はいくらになっていますか?

これが銀行預金のリスクです。

正しい金融リテラシーを身につけて銀行預金=リスク0ではない。ということを学んでいきましょう!

DAI Blog
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日本人は世界から見ても保守的な性格が多いという話も聞きます。

そして、過去の時代背景も考えると銀行預金が特に年配者に好まれる理由がよくわかりますね!

昔の時代、羨ましいですねぇ~。。。

しかし、時代は変わりました。

今や銀行に預けておくこと自体がリスクとなってしまいました。

インフレに負けぬよう、大きく増やすことを狙うのではなく、せめて資産価値を維持できる(インフレ率が3%であれば3%の資産価値上昇)ような資産運用が必要になりますね!

そんな運用ができるよう、一緒に勉強していきましょう!!

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